お役立ち経営情報 2012年2月

Section2 公庫融資を活用した資金調達

慢性不況を乗り越えるための 中小企業の資金調達の実務

2-1 政府系金融機関の理念は中小企業の健全育成

融資を依頼しやすい金融機関として、公庫を頭に浮かべる中小企業経営者は多いかもしれません。中小企業にとってありがたいことは、日本の政策目標として、中小企業の健全育成が掲げられていることです。この政策目標を達成するため、政府系金融機関はこれまで9機関が機能してきましたが、2008年10月、以下のように大幅な再編が行われました。
政府系金融機関の理念は中小企業の健全育成 中小企業の利用頻度が高かったのは、民営化された商工組合中央金庫と旧中小企業金融公庫、旧国民生活金融公庫でした。いずれも中小零細企業や個人事業主を対象とし、創業期や再生期の企業に対する融資を行っています。民営化あるいは、メガバンクとして生まれ変わった後も、引き続きそれまでの方針が貫かれています。

政府系金融機関を上手に使うコツとして、「政策目的」に沿った融資相談を持ちかけることが重要になります。例えば、「創業支援に必要な資金を低利で融資する」、「先進的な技術を駆使する事業について支援する」などは、代表的な政策目的です。そのため、これらに沿った相談であれば、資金調達はスムーズに行われるはずです。しかし、かけ離れた申し込みに対しては、融資が行われづらい実情があります。従って自社の業務が政策目的に合致するかどうかの確認を行い、担当者に目的に沿っていることをアピールすることで、説明に説得力を持たせることが肝要です。民間から断られても、政府系の審査は通るといった事例も耳にしますから、公的融資の意義は今後さらに大きくなるでしょう。

2-2 日本政策金融公庫が借りやすい3つの理由

2008年10月に誕生したメガ公庫・日本政策金融公庫(国民生活事業、以下カッコ内略)からの融資は、民間の金融機関に比べて非常に有利な設定がなされています。中小零細企業の健全育成を政策目的として掲げている以上、営利を目的とする民間に比べて"やさしい"のは必然といえるかもしれません。借りやすい理由・メリットは以下の3つに整理できます。

  • 経営状態を問わない
  • 交渉が楽である
  • 金利が格安など貸出条件有利
1・経営状態を問わない

日本政策金融公庫が「経営状態を問わない」のは、その存在理由が民間金融機関で対応が困難な分野への貸付を業務としているからです。そのため、会社の財政状態や営業成績が振るわなくても可能性は十分あります。創業期や再生期にある企業についても同様です。

2・交渉が楽である

「交渉が楽である」のは、民間金融機関との比較から相対的にいえることです。例えば、銀行相手の場合、借入のための資料づくりは非常に困難です。特に近年、重要視されている事業計画書の作成などは、高度なノウハウを持っていても、非常に時間を要する作業です。これに対して、日本政策金融公庫の場合、担当者とのやり取りは、交渉というより、相談的な側面が強いといわれています。

3・金利が格安など貸出条件有利

「金利が格安など貸出条件有利」は何より注目すべき点でしょう。日本政策金融公庫の金利は、原則として長期プライムレート(=最優遇貸出金利)と同水準に設定されていることに象徴的されます。長期プライムレートとは、標準的な優良企業に長期の資金提供を行う際、適用される金利のことです。また、同一の融資制度であれば、業種や規模、営業年数を問わず、同じ金利で借りられる点も大きな魅力といえます。

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2-3 日本政策金融公庫で開業資金を借りる場合

日本政策金融公庫(国民生活事業、以下カッコ内略)が民間金融機関と異なる点は、実績のない企業を受け入れてくれることにあります。新規開業にあたり、民間金融機関に相談に行くと、日本政策金融公庫を紹介されるケースがあるほどですから、開業資金の調達を考える場合には、最適だといえるのではないでしょうか。
ただし、その際には審査を通るためにポイントが3つあります。

  • 開業資金の3分の1以上を自己資金として用意する
  • 事業計画の精度の高さ
  • 有利な貸付制度の見極め
1・開業資金の3分の1以上を自己資金として用意する

開業資金の3分の1以上を自己資金として用意するのが原則とされています。理想としては2分の1を自己資金として持っておきたいところでしょう。

2・事業計画の精度の高さ

実績がまったくない状態で融資を申し込むわけですから、事業計画の精度の高さが求められるのは当然のことです。民間金融機関のように実績に裏打ちされた計画を立てる必要はありませんが、新規事業となると、それなりの根拠を示し、将来性に対する説得力を持たせなければなりません。

3・有利な貸付制度の見極め

たくさんの日本政策金融公庫の融資制度の中から、有利な貸付を探るにはコツがあります。まず標準的な普通貸付から検討し、さらに有利な条件を探るといった手順を踏むのがベストではないでしょうか。また、特別貸付の中には金利が低く設定されているなど、資金調達においてかなり有利な条件のものが多数みられます。正しい情報を確実に得るためには、直接、日本政策金融公庫に尋ねる方法がよいでしょう。

2-4 アイ・パートナーズ グループの銀行融資支援サービス

アイ・パートナーズグループでは、銀行融資に対する支援サービスを行っております。金融機関のご紹介、事業計画等の融資に必要な書類作成のお手伝いなど。多くの実績と経験があるからこそ、ご安心とご満足をいただける銀行融資支援サービスをご提供させていただきます。

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次回は Section3 制度融資の概要と活用ポイント をお伝えします
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