お役立ち経営情報 2013年11月

Section4 コスト管理は業務改善活動

明日から着手し、確実に利益を出す ーコスト管理のポイントー

4-1 業務改善推進のための物の見方・考え方

業務改善を推進するためには、幹部社員の物の見方や考え方が重要になってきます。
以下に挙げるような見方や考え方を幹部社員自らが持ち、それを組織全体に浸透させる、すなわち、組織内の価値観を揃えることが、業務改善に臨む際に最も重要なことです。
市場が著しく変化する時代では、現時点で最適な手段や手法が、明日も最適とは限りません。市場が絶えず変動し、前工程も後工程も常に変化する中で、作り方も当然変化し、ムダの出方も変わってきますので、その目的に対する手段や手法を常にいくつも考えた上で、自社にとって最善の策を選ぶことが大切です。
トヨタ自動車では、社員は「仕事をしに行くのではなく、知恵を出しに行く」という考え方が浸透しています。知恵を出せる社員が多ければ多いほど、組織は強くなり、改善が進み、結果として利益向上につながっていくのです。

  • 現在の業務のあり方に疑問を持つ
  • 今日、判明した問題は今日のうちに手を打つ(日々改善)
  • 知恵を出せば改善方法は必ずある
  • 問題の原因は自分達にあると自覚する
  • 幹部社員は「自分でやる」のではなく「部下ができるようにする」ことが責務
  • 全員が複数業務をこなせればコストを削減できる
  • 一度改善できても監視し続けないと逆戻りする
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4-2 課題を設定し業務改善を推進する

(1)課題の明確化

業務や帳票の流れなどはプロセスチャートを作ることで課題が明らかになります。プロセスチャートは、個人の業務の流れを、部・課・係・担当者といった範囲で関連付け、他の部門まで広げていきます。プロセスチャートにすると、どの部署の、どの段階に課題があるのかが明確になります。

■お客様からの製品情報問い合わせ対応のプロセスチャート例

■お客様からの製品情報問い合わせ対応のプロセスチャート例

(2)改善案の立案

課題が明らかになったら、効果的な改善テーマに標準を合わせ、改善の方向性を探ります。創意工夫が求められ、物の見方の転換が求められます。そこで、改善の方向性を決める5つの視点を利用して方向性を決定していきます。

■改善の方向性の5つの視点

■改善の方向性の5つの視点

(3)幹部社員は部下に役割分担するのが仕事

中小企業では、本来部下がやるべき業務を、幹部社員自らが行っている実態をよく見かけます。中には、時給800~900円のパート従業員がやるべき業務にまで、幹部社員自ら行っているケースもあります。
幹部社員の本来業務は、業務をその内容や難易度によって分担し、監視や指導を通して仕組みを徹底することです。
パートの仕事を取って「自分はこんなに頑張っている」と叫んでも、誰も評価はしてくれません。幹部社員には自分の役割をよく自覚させることです。

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4-3 燃費の悪い車両の借り上げをやめる

(1)人は時が経つと元に戻ってしまう

業務改善に着手すると、最初のうちは全員が意識して取り組むため、ある程度の成果がでます。
しかし、少し改善できたからといって、監視の目を緩めてしまっては、いつの間にか元に戻っていることもあります。最悪の場合、以前より悪くなってしまうことも少なくありません。人は、誰かから監視されていれば、まじめにやろうとしますが、監視の目が緩くなったり、無くなったりすると、どうしても楽な方に向かってしまうものです。
したがって幹部社員には、決して監視の目を緩めることなく、常に改善しようという意識を持ち続けることが重要になってくるのです。

(2)幹部社員の改善意欲が組織を変える

業務改善に着手しても、すぐに効果が出ない場合もあります。このような場合、改善の実務を担当している部下はもちろんのこと、先頭を切って実践している幹部社員ですら、「この取組みはやっても意味がないからやめてしまおう」と意識が芽生えてしまうこともあります。もちろん、最初に決めた方針が必ずしも正しいとは限りませんし、むしろ、「最初のやり方は失敗だった」という方が多いかもしれません。
取り組んで効果が出なければ、これまで行ってきたことが本当に適切な手段であったのか、それとも普段は間違っていないが活動に問題があったのか、について検証する必要があります。
やり方が間違っていないと判断できれば、幹部社員は、改善が成功するまで、一切の手を緩めてはなりません。「絶対に改善する」という強い意思を持って臨むことが重要です。
幹部社員の飽くなき改善意欲が、組織に活力をもたらし、「考え、知恵を出せる集団」に変えていくのです。

■参考文献

『中小企業のための経費削減』山田 浩司 著 東洋経済 刊
『非常時の経費削減1240実例』アクト経営問題研究グループ 著 中経出版 刊
『業務改善がよくわかる本(日本能率協会マネジメントセンター 2007年)』
オフィス業務改善研究会 編

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4-4 アイ・パートナーズ グループのワンストップサービス

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