お役立ち経営情報 2013年12月

Section1 社会保険制度の概要と増加する給付費

合法的に社会保保険料を節約する ー社会保険料適正化の実務ー

1-1 社会保険性度とは

「社会保険」という言葉を本や新聞で読んだり、テレビ等で見たりする機会が頻繁にあると思いますが、社会保険を定義すると以下のようになります。
社会保険とは 社会保険は、年金、健康保険、介護保険のことをいいますが、社会保障のことも考え広くとらえると、労働者災害補償保険、雇用保険も含みます。「保険」と名の付くものは色々ありますが、社会保険は日本の保険制度の根幹となっています。
経営には、リスクはつきものですが、この社会保険を上手く利用することが企業や従業員のリスクマネジメントにつながります。
また、社会保険料は、事業主負担もあり、企業の経営を圧迫する要素でもあります。

本レポートでは、社会保険料(社会保険料+労働保険料)に焦点を当て、違法ではなく、正しい運用に基づいた社会保険料の削減について考えます。

■現在の社会保険制度

現在の社会保険制度

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2-2 社会保険料の負担は労使折半

企業の事業主は、日々、事業の成長のため様々な取組をされていると思います。しかし、売上をアップさせることは容易ではないのが現実です。したがって、経費削減が共通の課題となっていますが、経費の中の社会保険料の「削減」となると、知識不足で具体的な対策を講じないまま、義務感のみで支払い続けている企業が多いのではないでしょうか。
企業の事業主ならば社会保険料の負担の重さは身に染みていると思います。健康保険や厚生年金などの社会保険料が、中小企業の資金繰りに与える影響が大きくなっているのも事実です。保険料の算定の基礎となるには、次の通りです。
保険料の算定の基礎 保険料の負担者は、一般的には被保険者になる労働者と事業主が折半して保険料を納めることになります。ただし、保険制度の中には、折半以外に事業主のみが負担するものもあれば、事業主が若干多く負担するものもあります。例えば、医療業の場合、保険料率は次のように定められています。

■例)事業主負担と本人手取額の差(卸売業)

例)事業主負担と本人手取額の差(卸売業) 健康保険料10.00%(全国平均)、厚生年金保険料16.766%、介護保険料1.55%(40歳以上の労働者が対象)、労働者災害補償保険0.35%(事業主にのみ負担)、雇用保険1.35%(0.35%は事業主が助成金等の財源のために多めに納付する。)、上記のから労働者と事業主の負担する合計保険料率は、30.016%になります。
正規労働者を雇用すると1人に対して、15.008%の事業主負担が発生、10人雇用していると500万円以上の保険料が発生します。このことからも、社会保険料の無駄な支出を抑え、適正な支払いを行っていくことが重要であると考えます。

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1-3 負担増す社会保障給付費

(1)年々増加する社会保険料

我が国の手厚い社会保障制度を維持するためには、財源が必要となります。ご承知の通り我が国は高齢化社会から超高齢化社会に突入しています。平成22年に初めて社会保障給付費が、100兆円を突破して話題となったことは記憶に新しいと思いますが、国が負担する社会保障費は年々増加しています。社会保障費財源は以下の通りとなります。
社会保障費財源 被保険者の支払う保険料は現在働いている現役世代が支払っている保険料で、国庫負担は税金となります。
現在給与から支払っている社会保険料は、自分の将来のために蓄積されるわけではなく、同じ時代を生きている高年齢者の社会保障費として使われます。この仕組みを「世代間扶養」といいます。
超高齢化社会を背景として、社会保障費は年々増加します。そのため財源となる保険料や国庫負担額も増加しなくてはなりません。つまり、保険料は毎年上がり、消費税の増税政策が出てくることになります。

■全国健康保険協会保険料の推移(単位%)

全国健康保険協会保険料の推移(単位%) 上記表を見てもわかる通り、平成25年は据え置きとなったものの、保険料は年々増加しています。また、国民年金、厚生年金保険料も平成29年まで毎年引き上げられます。

■厚生年金保険料、国民年金保険料の引き上げ

厚生年金保険料、国民年金保険料の引き上げ ここからわかることは、社員の給料が上がらなくても、社会保険料は年々増加し、会社の負担は増え続けるということになります。売上高が伸びなければ、労働分配率(人件費÷粗利)だけが増加することになります。

(2)社会保障給付費の将来推移

日本の手厚い保険制度を維持するためには、費用が掛かります。社会保障制度の実施に要する費用のことを給付費といいます。グラフを見てもわかる通り2011年度の108.1兆円から2025年度の151.0兆円へ増加が予想されています。また、それぞれ年金、医療、介護、子育てを見てもいずれも給付費が増加しています。
社会保障給付費に関する見通し 国は財源の確保のために、前述した保険料の引き上げだけでなく、「社会保障と税の一体改革」により、消費税率5%引上げ、その増収分全額を社会保障の財源として確保、また、積立金の活用や限られた財源で年金の給付水準を自動調整する仕組みを導入する等対策を講じています。

■年金制度における対策

年金制度における対策

■年金制度外での対策

年金制度外での対策

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1-4 アイ・パートナーズ グループのワンストップサービス

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