お役立ち経営情報 2015年9月

監査担当者日記 〜番外・マイナンバー制度を考える③〜

会計事務所の日常とは? ※ フィクションであり、 実在する人物・団体とは一切関係ありません

運用開始目前のマイナンバー制度を前に、悩む新人の沙也。先輩、愛斗と志帆の「特別講義」が続いています。
■登場人物紹介
那須愛斗(監査部・34歳、文中:【愛】)
…顧客本位とは何かを模索し、畑違いの業種から転 職入社で3年目
宇治志帆(監査部・27歳、文中:【志】)
…容姿端麗、天真爛漫。「食い気と勝ち気が仇」を 公言にして独身
戸田沙也(総務部・22歳、文中:【沙】)
…今春、大学を卒業したばかり。英語学科出身で会 計・税務とは無縁のこれまで

キビ情報って何だ?

【沙】マイナンバーには厳しい罰則が科せられているんですね…
【愛】そう。マイナンバーの重要性を物語るのがその厳罰規定なのよ。
【志】運用から時間が経てばたつほど、マイナンバーには多くの情報が蓄積されていくからね。それも、税や所得に関する情報に始まり、将来的には金融資産の所有状況や健康状態に繋がる医療状況に関する情報まで。他人に知られたくはない機微な情報、いわゆるセンシティブ情報が含まれるマイナンバーは本当に重要な番号になるんだ。本人も、そしてそれを扱う人たちも、その重要性をよく理解しておかないといけないね。
【志】従業員のマイナンバーを扱うのは会社。マイナンバーの情報漏えいに関しては、会社が負うべきリスクは罰則だけに止まらないわよ!
【愛】志帆さん、ずいぶんと脅すんだね(笑)でも、それが事実だから怖いんだ。
【沙】・・・?

金券500円ではすまされない

【志】マイナンバーが漏えいした場合にはそれを扱う会社は当然に責任を追及されるリスクがあるのよ、沙也ちゃん。
【愛】損害賠償請求。民事訴訟だね。
【志】そう。マイナンバーを管理していた会社に対して監督責任、あるいは使用者責任を問われる可能性があるの。
【愛】1人分の情報の価値についてはいろいろな考え方があるけど、1人当たり数千円から数万円程度の賠償額と言われているよ。重要性が段違いのマイナンバーについては、話題になった「金券500円でごめんなさい」、とはいかないだろうね。
【志】そして、目先の「お金」よりももっと痛いのが「社会的信用の失墜」よ。どういうことかわかる?沙也ちゃん。
【沙】大切な情報を漏らした会社は信用できないイイ加減な会社、って世間から思われてしまう…?
【志】そうね、思われるだけならまだマシなんだけど。事の次第と程度によっては従業員は辞めていく、自社のモノやサービスが売れなくなる。すると会社は?
【沙】・・・潰れてしまう?
【愛】そんなことにならないように、マイナンバーに限らず情報をしっかりと護ることができる術を身につけないとね。

満を持しての本丸突入

【沙】マイナンバーを護るための術って、具体的にはどういうことなんですか?
【愛】内閣府の外局の一つ、特定個人情報保護委員会が定めた「特定個人情報の適正な取扱いに関するガイドライン(事業者編)」に沿う、ということになるね。
【沙】???
【志】「特定個人情報」というのは、「マイナンバーを含む個人情報」のことなの。ちなみに「個人情報」は「氏名や生年月日など生存する個人に関する情報で、個人を識別することができるもの」と定義されているわ。マイナンバーを取り扱う事業者のために、国はガイドラインによって一定の指針を示したということね。
【愛】そのガイドラインを通じて、マイナンバーの取扱事業者には「安全管理措置」を講じることを説いているんだ。
【志】ついにマイナンバーの本丸突入よ!

三種ならぬ、四種の神器

【愛】ガイドラインではまず、大きな幹として「基本方針」「取扱規定」の策定を勧めているんだ。そしてこれらの具体的な運用について、4つの安全管理措置を講じることが重要だとしているよ。
【志】「組織的」「人的」「物理的」「技術的」安全管理措置の4つね。
【愛】その通り。まず、組織的安全管理措置では、定められた責任者のもとで安全管理体制の構築を規定するんだ。そして人的安全管理措置では、マイナンバーを扱う人材の監督・教育方法を規定する。
【志】物理的安全管理措置は、立ち入り禁止区域を設けたり、簡単に情報を持ち出出されることへの防止策を講じるのよね。
そして最後、情報へのアクセス制御や不正アクセスの防止策を規定するのが技術的安全管理措置。
【沙】なんだかクラクラしてきました…
【愛】そうだね。それでも自社や従業員を護るためには避けては通れない。
【志】危ぶむなかれ、危ぶめば道はなし!
【愛】行けばわかるさってね。   (おわり)


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